来る9/21(土)資料性博覧会札幌にて販売が決定している奇談シリーズの7巻、白丸健二こと橋本将次の『百足部落/墓場が呼んでいる』。
一足さきに読ませてもらったので、ワクワクを煽るべくレビューさせていただこうと思います！面白かった～～！！
なかなかショッキングな両A面タイトルが、盛りすぎ感なく橋本氏の圧倒的筆力にて綴られます。
氏の描く異形、本当に不気味で怖い！コマ割りは淡々としているし描き込みがものすごく細かいわけでもないのですが本当に怖い。
時代物もよいのですが、氏の画の魅力が最も発揮されるのはこういう荒唐無稽な怪奇ものだと個人的に強く思います。
半ば操られるように助けてしまった百足の異形に百足を喰わされて気がちがってしまうしヘンな力を身に着けてしまう...という悪夢のようなストーリー。百足の異形が化けた少女(かわいい)が恩返し、と称して少年に百足を喰わせるところからもうずっとトップスピード。
気がちがってしまう主人公の少年に非はないし、異形の百足もよかれと思って力を授けている...と考えるとまた違った楽しみ方が出来るかもしれません。が、全体的にわりと非情かつ大胆な進行。本当に誰も救われない...スカッとするようなオチもない...
しかしくどいようですが氏の画力がもう圧倒的に高いので、息をつく間もなく読めてしまうのもまた怖いところ。
結局のところよくわからないまま終わる、という展開と結末は怪奇系貸本まんがではめずらしくないですが、氏の作品はその筆力が相まって非常に奇妙な読後感が残ります。
「百足部落」はクリーチャー主体のお話ですが、もう一つの「墓場が呼んでいる」は幽霊ものの怪奇スリラー。趣が全然違ってこちらもメチャクチャ読ませます。
ふいに現れる異形がやっぱりめっちゃ不気味で怖い！これ実際に紙で読み進めて頂くとより不気味さに心臓縮むと思うので、ご体感頂きたい...
そしてこちらもヒロインがかわいいです
なんといういろっぽさ。
絵を生業とするまんが家に「絵がうまい」という感想は不相応と知りながら、それでも橋本将次氏の圧倒的画力には毎回震えがくるのですが、女性・とくに少女を描く際にもその力が遺憾なく発揮されているなあ、と思います。
ネタバレになってしまうのであまり詳しくは紹介できないのが歯がゆいんですが、全部のコマが絵画のようにかっこいい！そして類をみない不気味で完成度の高いストーリー。
もともとの日の丸文庫版もそのキャッチーなタイトルから非常に人気が高く故に難易度も高いので、この機会に是非！入手をおすすめします！全力で！！
9/21(土)資料性博覧会札幌にて発売。通販はWEBにて抽選販売です。
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【資料性博覧会札幌 HP】
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