1981年6月、パリである日本人留学生がフランス人の女性を射殺、その肉を食べた・・・ あの衝撃の話題作『サンテ』(角川書店刊)から11年、佐川一政がが再びペンをとる。 サンテ刑務所での情景を漫画として再構成、仕様原画が1枚ついた特別限定版です。 |
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そんな中、留置所のベッドで夢ともうつつともつかない事件犯行時の情景がありありと現われる。 ある日、体格のいいテロリスト囚人から郵便切手をもらい、被害者のご両親に手紙を綴る。 また、大勢の記者が猟奇犯罪者を写す為に押し寄せる。 佐川氏のお父さんが面会にあらわれ、その面影を目にした後、虚弱体質だった思春期の頃の日常ーそんな自分が生まれる前に、 母は満州で姉を出産、しかし飢えと寒さで死なせてしまった過去ーその悔やまれる思いを胸に、 母は幾度の流産・難産の危機を必死にくい止め、やっと生まれたのは400刄の超未熟児、それが自分、佐川一政であることを思う。 |
精神的な空虚感と看守の悪態から、拘置所へ移って2度の自殺を試みる。 ・・・初めて「死」という事実を感じた幼少の記憶はやがて、何とか死なずに育った自分の前に横たわる被害者・ルネの死体へと思考は移る・・・ 「死とはそんなにたやすいものではない」 |
ある日、社会奉仕事業団から来た美しい女性が現れる。 彼女によせる思いは次第に、これまで抱き続けてきた女性への憧れ、妄念の認識へと移る。 |
そうした様々な思いや考えを抱くここでの日常には、佐川さんに同性愛の感情を抱くシシリア人もいた。 冷たい塀の中の生活で、同じ時を過ごした嫌われ者のラオス人との出会もあった。 芸術肌のエチオピア人に教わったことは、数知れない。 |
ここでいっしょに過ごした仲間の顔と塀の中で生まれた感情が、佐川漫画で蘇る。 「この作品をサンテ拘置所のすべての仲間達に捧ぐ」 |
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