まんだらけ福岡店 1F 【夏休みには漫画を読もう！その9】荒川アンダーザブリッジ

正直に言いますと、騙されました。
このマンガの外見と内容のギャップに…。

「荒川アンダーザブリッジ／中村光」

世界トップ企業の御曹司、市ノ宮行は幼い頃から厳格な父に「人に借りを作るべからず」を家訓として育てられてきた。
が、ひょんなことから見知らぬ女の子に「命を救われる」というとんでもない借りを作ってしまう。
借りは返さなくては、と意気込む行に、その女の子は「私に恋をさせてくれないか？」と告げる。
そして、彼女が住む河川敷に共に住みつくことにしたのだが…。

かわいらしい絵柄の表紙、なんだかかっこよさげなタイトルに惹かれて読み始めた1巻目、「あぁ、これからこの二人が美男美女カップルとしていろいろありつつ乗り越えていくとかなんとか、そんな話なんだろうなぁ…」なんて思っていました。

しかし。
この後、河川敷を仕切る村長（河童）の元へ挨拶に行きます。
そこで行に与えられた新しい名前「リク（見た目がリクルートって感じだから）」。
ちなみに女の子の名前はニノ（着てるジャージに2-3って書いてあるから）。
しかも、自称金星人。

他にも、話が進むごとに河川敷の住人としていろんな人が登場。
ニノが好きでリクが気に入らない「星（見たまんま）」教会でミサを執り行う「シスター（どうみてもブラザー）」常に白線を引きつつその上を移動し、「白線から落ちたら妻が白色コーニッシュ（鶏）になってしまう」と怯える「シロ」毒舌で人にダメージを与えることを至上の喜びとする「マリア」常に鉄仮面を被り、超能力者であることを隠し続けるお風呂担当「鉄人兄弟」……。

ま と も な ヤ ツ が い ね ぇ 。

最初はまともそうに見えるリクもアホです。
騙されてはいけません。
そんな人たちばっかり集まって、何も起こらないワケがない。
ボケたり突っ込んだり、シュールな笑いに襲われます。

とは言え、全部が全部そんな調子なワケでもなく、ところどころに散りばめられたシリアスな展開も見逃せません。
結構考えさせられたり感動しちゃったりもするのです。
恐るべし、荒川河川敷。
（かっこよさげなタイトルもこういうと身も蓋もないですね）
あなたも愉快な河川敷ライフ、いかがですか？

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(担当古賀)