まんだらけ小倉店 1F ライトノベル普及委員会その1 「電波的な彼女」

突然ですが、担当はライトノベルが大好きです。
なので、今回から特に「珍しい」というものではありませんが、オススメのライトノベルを、折を見て紹介していきたいと思います。
「コミックは好きだけど文章は…」と思っている方が、少しでも興味を持っていただければ幸いです。

今回紹介するのは片山憲太郎「電波的な彼女」です。
いつも思うのですが、この作品タイトルで本当に損をしています。
このタイトルだけををぱっと見て、買おうかなと思う人は少ないと思います。

しかし、その先入観を取り払ってみれば、本当に面白い作品です。
全編を通して流れる、我々の住む世界をさらに陰鬱にしたような空気。
（しかし、現実はもうこの作品くらい殺伐としているのかもしれません）
主人公たちが巻き込まれる、おぞましい事件の数々。
登場人物を成人ばかりにして、ハードカバーでしれっと出版したら「このミス」あたりが騒いでくれそうな、ダークな雰囲気があります。

そして、一番の良さは、主役キャラたちが持つ「強さ」でしょう。
無気力で孤独な不良、と自分を設定しながら、周囲への執着や情を捨てられないジュウ、ジュウに前世から仕えていた、と思いっきり「電波」な発言をしながら、その実極めて有能な少女・雨など、「キャラ立ち」が出来てます。

同じ作者の「紅」が、コミック・アニメ化が決まって勢いがありますが、デビュー作のこちらも必見だと思います。
3作目以降、続刊が途絶えているのがツラいですが・・・。

お買い求めの際は、是非まんだらけ小倉店へお越しください。

※掲載商品は店頭でも販売致しております。売り切れる場合もございますので予めご了承ください。

(担当有冨)