『還元主義を超えて』1985年 工作舎 \1050
ともにアーサー・ケストラー編・著
「ホロン」といふ独特の概念を創唱したアーサー・ケストラー。
(この人については以前全然違ふヂャンルの本を紹介しました)
近代合理主義に深く深く根を下ろす「要素還元論」の弊害に気づかず(或ひは意図的に無視)に論理を展開する危うさ、それに警鐘を鳴らしたのがホロン理論です。
内容は…引用するのが手っ取り早いでせう。
“科学者が複雑な現象をその構成要素に分解することは極めて正当なことだし、必要不可欠でもある。
ただし、分解の過程でかならず何か本質的なものが失われるという事実認識があってのことだ。
全体は部分の総和以上であり、全体の属性は部分の属性より複雑である”(『ホロン革命』53頁より)
以上の記述にすべてが含まれてると云って良いでせう。
今回ご案内の二冊も結局すべてそれを敷衍するものに過ぎません。
『ホロン革命』はケストラーの著書。
『還元主義を超えて』はシンポジウムの講演録であり、ケストラーを含めた多数の論者による脱還元主義的試みとなってをります。
還元論のペテンに引っ掛からないための二冊。
思索のヒントに是非。
(担当 山口ケン)
ご注意点
掲載の情報が販売情報の場合
- 掲載商品についてのお問い合わせは(指定がある場合は上記コメント内に記しておりますのでご確認ください)開店30分後からの受付となっております。各店の開店時間は、店舗情報にてご確認ください。
- 掲載の商品は店頭でも販売するため売り切れる場合がございます。
- 商品の探求は、専用の探求フォームをご利用ください。
掲載の情報が買取情報の場合
- 掲載の買取価格は商品状態、在庫によって予告なく変動します。