梶原一騎著作のうち自伝の類はある程度現行の書籍で読むことが可能となった現在ですが、 未だ日の目を見ない1冊がこの昭和54年に刊行された『劇画一代』です。
個人的に熱いエピソードはライバル誌である少年マガジンで『巨人の星』連載の真っ只中に、 同コンビで少年ジャンプ誌上で『男の条件』を連載開始する件。
『男の条件』は「少年ジャンプ」の新人発掘と育成への意気込みから生み出された編集部始動の企画で、 目次が寂しいので梶原一騎原作作品を一作入れたいとの率直な申し出に心打たれながらも、 『巨人の星』の裏はさすがにキツいと返事を保留していたところ、 画担当の川崎のぼるはジャンプの前身である「少年ブック」時代に発掘され育成してもらった恩を受けて承諾。
この川崎のぼるの義理の立て方に心打たれた梶原一騎も承諾し、『巨人の星』との2足のわらじを履いて地獄を見たわけです。
『男の条件』のエクストリームな内容から一読して少年ジャンプの新人育成を象徴した漫画だとわかる人はそういないと思いますが、、 このエピソードを読むと『バクマン。』での引用がいかに正当だったのか溜飲が下がります。
後半は空手色が強くなるものの、梶原一騎が1979年付近の漫画界に言及したものが多く、 意外と漫画読みだった事が明らかになる一冊です。
\4,725(税込)
※裏表紙シール貼付/極少ヌレ
(担当 國澤)
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