明治九年の7月7日に奈良は吉野の山窟から白昼昇天した大神仙がゐた、と云はれてをります。
中国神仙道の基本書『抱朴子』には仙人のランクとして「天仙」「地仙」「尸解仙(しかいせん)」の三つが挙げられてをりますが、仙人と云ってもその多くは一番ランクの低い「尸解仙」であってつまり一遍死んでから(或ひは死を偽装とも)仙界に行くといふものです。
その次が肉身のままに山に入り仙界と現界を出入自在に遊ぶ「地仙」。
そして肉身のままに昇天する「天仙」が最高位といふことになります。
天仙ともなると滅多にゐるものではなく、我が国に於ける天仙の記録として最後のものが明治初年の某大神仙の御事跡でありませう。
(室町時代にも伊勢神宮外宮の神主渡会某が高倉山中腹から突然昇天したといふ記録があり、現在も外宮の石階段にその跡が残ってをります)。
尸解仙ですら貴重な存在なのですから、いはんや天仙に於いてをや、であります。
その最後の天仙たる某大神仙に直接師事し秘法を伝授されたのが有名な河野至道であり、それを更に継受したのが本書の著者である川合清丸です。
本書はその秘儀を許される範囲で公開したものであり、非常に貴重なものです。
仙人だからやはり不老長寿が基本あってそれゆゑ「無病長生法」といふことになってをり、フィジカルな訓練が主ですから神学的、宗教哲学的な探求で本書をみると拍子抜けしてしまふこともあるかも知れません。しかし、形而下的な教義をバカにしてゐては神仙道の秘機を逃してしまひますのでゆめゆめ軽視することのなきやう。
大宮司朗氏の解説付きなのが何よりも嬉しい八幡シリーズ。函入の美装品(その後出た普及版とは違ひます)で状態良好。
是非ご来店の上直接御覧下さいませ。
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(担当 山口ケン)
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