原作:田山幸憲
劇画:伊賀和洋
脚本:橋野健士郎
白夜コミックスを改題、編集した書き下ろしを含む初単行本化作品です。
断っておきますが「パチプロ日記」という作品は、パチンコでの勝ち負けのみに固執する人や、一部の人を除いてはそこまで強く引かれるような作品ではありません。
しかし、その文章に「田山幸憲」という書き手が加わると、ガロ読者にとっての「山田花子」作品であったり、「奥山貴宏」であったり、「勝間和代」であったり、人生の指標へと変貌するのです。
そして多くの人に愛され、今も愛し続けられている1人の男の物語へと昇華した稀有な作品である。
読み物としての「パチプロ日記」を既にお持ちの方には、随所に散りばめられた、いわゆる「田山語録」も心憎い演出で登場するので期待して構いません。。
メルビルの「白鯨」のシーンについては、嫌味無く、現実の田山と重ねる事で暗雲立ち込める生き様を強く照らしている様子は、伊賀和洋の画力も添えられている事は確かです。
正直、私はパチンコもしないし没後に田山さんの事も知った口なので、当時を知る人が羨ましく感じます。
「そういう大人がいたら」。
少年から大人になるまでに何度考えるでしょうか?
生活の「希望」が「今の生活」と地続きという事をもう一度立ち止まって考え直さなくてはならない。
そう思わせてくれる作品である。
場所は3階本店2ショーケース内にて。。
(担当 小泉)
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