氏賀Y太さんは、他作品ではユーモアを感じる位臓器を飛び散らせる作家なんですが、この「真・現代猟奇伝」ではどこまでも地道で事件に実直な描写に撤しており、却って不気味さを醸します。他の氏賀作品が好きな方にとっては物足りない部分はあると思いますが、私はこの作品で十分おなかいっぱいになりました。
因みに担当は割とグロ・バイオレンス系ゲーム大好き人間でして、BLACK CycというブランドのMinDeaD BlooD、EXTRAVAGANZA、ゴア・スクリーミング・ショウなどを好んでいるのですが、これらは最後人に向けられた愛があります。(行き過ぎた愛情、ベクトルが違ってる愛情等はありますが・・・。) しかし「真・現代猟奇伝」には愛などまったくありません。
行き着く先もなにも無く真っ暗い死があるのみです。
この本は「いざという時の耐性のため…」だとか「本当に怖い殺人事件」系コンビニ本以上の刺激がほしい!などといった様々なニーズにお答えできるタイトルでもあります。
最後に、「コミカライズする」ことの効用として風化忘却を免れることがあります。かわりに幾許かのフィクション化・ネタ化は避けられず、消費の対象となってしまうというような副作用も持っていて…
ネット掲示板等でいまも語り継がれる「三毛別羆事件」などがその代表例でしょうか。
しかし著者はむやみな誇張を避け、極力ルポ的な描き方を崩してません。
私には、そのスタンスにこそ、著者の意図が詰まっているように思えてなりません。
ぜひ、ご賞味あれ…
5月2日(金)から本店2ショーケースにて販売します。
事前のお取り置き及び電話通販はできかねます旨ご了承ください。
(担当 翔平)
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