【まんだらけトピックス】本・まんが・コミック・TOY・同人誌の専門店

皆様、「夢見村にて」は読まれましたか？
僕は諸星作品中に「BL」って単語が登場したことが、新風！って感じで嬉しくて嬉しくて、本店に諸星大二郎を探しに来られるお客様に、壊れたロボットのように「BLがーBLがー」と繰り返しています。
あと、スペースダンディに暗黒神話オマージュが出てきたのも嬉しかった！！間違えてその旨を書いて店頭にて面出ししてしまった『孔子暗黒伝』、恥ずかしくて恥ずかしくてつい最近のことなのに黒歴史になりそうです。Aさんご指摘ありがとうございます。話が逸れましたが、今回お出しするのは

・「現代間引考」掲載『COM 1971年3月号』
・「青ヒゲおじさん」掲載『週刊少年ジャンプ 1974年52号』
の2冊です。

『COM 1971年3月号』に掲載された、「現代間引考」。
諸星先生のキャリアの中でも最初期の作品となり、ペンネームも現在使用されているものとは異なる「諸星義影」という名義です。
「間引き」について、現代を舞台にじっとりと描かれた作品。
そのテーマ性や、白痴の女性が登場するなど、確かにどんな短編集にも載せ辛く、今後も単行本化が見送られ続けられるような、強力なネガティブさがあります。諸星ファンの方に是非ともこの作品の意外な「イヤさ」を体験して欲しい！

もう一作は『週刊少年ジャンプ 1974年52号』に掲載された「青ひげおじさん」。
その名の通り、長靴を履いた猫を書いたペローの作「青ひげ」を連想させるような叔父さんが怖い！って話なのですが、物語が進行していくときな臭い感じになって来て、『魔少年ビーティー』のような雰囲気に少年が・・・。
「子どもが子どもを殺す」という大筋の部分が(ネタバレして申し訳ないんですが)、単行本に収録されない所以なのかなあ、と思います・・・。

ただ、「鎮守の森」で人肉食もやってのけてますし、今後ナンセンスギャグ漫画集の様に、ネガティブなテーマ性の作品を「諸星ダークネス」といった感じでまとめられないかなぁ、と担当もやきもきしているのですが、今のところは二作品ともこちらの雑誌でしか読めない作品となります。
「諸星ダークネス」って何か某ジャンプエロエロ漫画みたいでやだな・・・。

こちらの商品は5/3（土）より中野ブロードウェイ3F本店 II ショーケースにて販売致します。
事前の取り置き・電話での通信販売は致しかねますので、ご了承ください。
また、破れ・ヌレ・その他大きな破損はありませんが、古い雑誌になりますので、実物でのご確認をお勧め致します。

(担当石田)