『孤独のグルメ』に続き、『花のズボラ飯』もドラマ化。
今年は久住原作が光る年でした。このノリで、「百合子」が単行本として復刊されないかしらん、と微妙に期待してみたりする、いつもの久住節とはひと味違う本作の魅力を、声を大にしてお伝えしたいのです。
主人公・象百合子(すがたゆりこ)は世間知らずのお嬢さんで、大学を出てすぐに結婚して、その後離婚、別れて一年が経とうか、という30歳バツイチ美女。今でこそ、久住さんは「花ちゃん」という妙齢の美女(?)を主人公に原作をしていますが、2004年の本作が出て来るまで、久住昌之・泉昌之名義の漫画の主人公達は渋いおっさんばかり。本人としてもこういう女性主人公は珍しかったようです。
お嬢さんなので、在学中も街の定食屋なんぞには入ったことが無く、大学を出てからはすぐ家に入ったため、一人で外食をする機会も無かった。
そんな「お嬢さん」百合子が、小汚い街の呑み屋に挑む!
…挑む、なんて大それたことじゃないんですが、そこで「挑む」主人公を、久住さんが設定しています。
食べ方でも、グルメうんちくでもない、「百合子が一人で飯を食う」、そのリアクションを楽しむだけの漫画なのです。
作画は『リバーシブルマン』『バックステージ』などを描いているナカタニDさん。
バツイチ美女、と呼ぶにふさわしい、可愛らしい百合子さんを描いています。
本作が掲載されていた雑誌・漫画アクションは2003年に一度休刊し、翌年復刊。
編集部の「今度こそ絶対失敗しない!」という熱に晒され、久住さん・ナカタニさんの思惑とはズレた「漫画の重さ」を要求され、作者達と編集部のズレから打ち切り、の憂き目に会った本作。
故に単行本化されておらず、作者達によって自費出版本として世に出て来た訳ですが、それ故に現存する絶対数の少ない逸品です。
1シーズンに一回入荷するかどうかくらい。
百合子全七話、久住さん・ナカタニさん両氏のあとがきに加え、ネーム原作がどのように作画されるかを描く「百合子の制作現場」など、中々豪華な内容。
個人的に好きなシーン。
バツイチ美女・百合子がカレーうどんを喰う!一人で!
そうそう、これ食べる時は注意しなくちゃね。
ひいいいいいい
うわあ、なんだか凄いことになっちゃったぞ…(顔が)
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(担当 石田)
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