90年に主婦と生活社より、「新人発掘と100%男の魅力サクレツコミック」というよくワカランキャッチコピーで創刊された青年誌「ギガ」。
「新人発掘」なのに川崎のぼるや立原あゆみ、さいとうたかを、倉田よしみといったベテラン作家が掲載されていたり、「100%男の魅力」とのたまいながら伊藤理佐、桜沢エリカ、岡崎京子なんかの女性マンガ家が描いていたり、と、明らかに同時期のヤンマガの新人発掘企画などとは「違う」雰囲気を醸し出している本誌。
みうらじゅん・朝倉世界一・タナカカツキなど、ガロ系・ニューウェーブ系と称される作家陣に入り交じり、逆柱いみりさんが「望月かつひろう」名義で作品を掲載していたのがこちらの創刊二号目です。表紙は「たま」。いや、たまも好きですけど、いみりさんが表紙を飾ってくれてたらなぁー…。
「腰」。
後発・現在期の「いみり名義」に比べると、ファンタジックな異国情緒は薄く、日々の暮らしの中に唐突に異次元の裂け目が生れ出る様な、寝汗がじんわり服に滲んで寝苦しい様な、より悪夢感の強い作風。
『馬馬虎虎』や『空の巻貝』と比べて猛プッシュする様な面白さはありませんが、確実にいみり名義とは違う瑞々しい雰囲気が味わえます。いみりファンなら手に入れておくこと間違いなし。
ちょっと面白いな、と思ったのが、本誌の審査員に秋本康さんが名を連ねていること。
いみりさんと秋本康の人生に、クロスポイントがあったんだ…。
こちらの商品は12/28より中野ブロードウェイ3階本店 II 前ショーケースにて販売致します。店頭での販売のみで、お電話でのお取り置き・通販は行っておりませんのでご了承ください。古い雑誌のため、現物での状態確認をオススメ致します。
(担当 石田)
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